入院中に出会った人たちの強烈エピソード その③

前回、前々回に続いて、長期入院していた時に目の当たりにした個性豊かな入院患者さん達の強烈なエピソードを書いてみようと思います。今回は前回書きましたAさんの転院後に入れ替わりで入ってきたHさんの話です。

 


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Hさんの年齢は70才くらいでしょうか。確か何らかの内蔵疾患を抱えて入院してこられたと記憶しています。

 

Hさんはとても物静かだった印象で、というかリハビリ以外の時間はほとんど自分のベッドで寝ていて、それこそ寝たきり老人のように見えるほど昼間は何もせずに寝て過ごしていました。

寝返りをうったり起き上がったりするのも一苦労で、その度に苦悶の表情だったのがとても印象的な人でした。

『この人、大丈夫かな?』と思ったりもしていました。

数多くはありませんが何度か会話したこともあって、普通に意志疎通は図れるのですが、何せしゃべるのがつらそうな感じだったのでこちらから話し掛けることはほとんどありませんでした。

 

そんな寝たきり老人のようなHさんですが、昼間それだけ寝ている(正確には眠っていないのか?)にも関わらず、夜にものすごいイビキをかくのです。今まで聞いた事の無い音量で笑ってしまう程に大きなイビキをほぼ毎日1時間ほど聞かされていました。

 

だいたい消灯後の22~23時頃にその大きなイビキをかくのですが、私はその時間は普通に起きていたので別に苦じゃなかったのですが、他の人は結構イライラしてる時もありました。何せすごく大きな音でしたので。

 

そんなHさんには40才くらいの息子さんがたまに見舞いに来ていたのですが、その息子さんのHさんへの当たりがもう冷たい冷たい、、まぁ実の息子なんてあんなもんなのかもしれませんが、着替えを持ってくるだけで話するのも面倒くさそうにしていて、事務的な話だけしてすぐに帰ってしまう感じでした。

Hさんがペラペラと話が出来る状態ではなかったのも確かですが、何のねぎらいもなく帰ってしまうのもどうなのかなと思いましたね。。

 

Hさんのエピソードでもうひとつ覚えているのが朝の洗顔です。

もうほとんど目をつぶってうがいと洗顔を同時に行うのですが、ウチの子供でもそこまで汚しませんよというくらいに洗面所をビシャビシャにして去っていくのです。

 

あまり会話することはなかったですが、何かとインパクトはある人だったな~と思います。